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ヒーリング

 2012年も過ぎ、アセンションやマヤ暦についての誤った考え方と、それに伴う不安や恐れもある程度軽減されたことと思います。誤っていたからと言って、悪いとか劣っているというわけではなく、スピリチュアルの学びを進めていく過程で、ある情報に翻弄されてしまうということは、通常は誰しも通る道ですので、貴重な学びとして前向きに捉えていただきたいと思います。自分の学んでいたことや信じていたものが、解放・自我を削ぎ落とすこと、ワンネスに向かっていたのか、それとも、不安や恐れ、選民思想、自我の助長に向かっていたのか、それらを確かめる良い機会になったのではないでしょうか。ただし浄化のプロセス、新しい地球に向かうための創造の前の破壊は続きますので、新しい地球に適した心と体のケアをして、今現在の目の前にある自分の学びをしっかりとこなすことが大切だと思います。

 浄化のプロセスにおいては、今まで瞑想が上手くできていた人たちの中にも、エネルギー的なバランスが一時的に崩れ、瞑想が上手くできない、集中できない、瞑想する気にならないというようなことが起こる場合があります。できないときには無理せず、運動などで気分転換でもして、しっかりと出来るときにしっかりやるようにすれば良いと思います。

 また大地も、それぞれの土地に溜まったエネルギーを解放していきます。人間の悲しみや苦しみのようなネガティブなエネルギーが土地に溜まっている場合、何かしらの形でバランスを取ろうとします。一番負担のかからない浄化の仕方は、愛のエネルギーにより光に昇華するやり方になります。それを意識的にしていくライトワーカーだけでなく、その土地で暮らす人々の意識が大切で、自然と一体化している意識を当たり前のように持って生きている人が一つの鍵となります。もともとそのような意識に達している方もいますが、大抵は瞑想などを通じて自分と思っている(肉体と精神を自分と思い込んでいる)誤った意識の殻を破る必要があります。マインドを働かせるサイキック能力では到達できない領域ですので、真我探求を心がけていただきたいと思います。


 ヒーリングに関してですが、虫歯になったら自分で歯の勉強をして治そうとしないで、当たり前のように歯医者に行きますね。同じように、オーラの調整など、自分では処理できないエネルギーがありますので、処理できる人に任せるのが一番楽で確実な方法になります。ただし、虫歯にならないように、虫歯になる仕組みを学んだり、毎日歯を磨いたりするように、日々自分自身で行うことがありますので、自分は何もしなくてよいという意味ではありません。

 また、スピリチュアルという意味にもいろんな解釈がありますが、スピリチュアルヒーリングの真の目的は、病気治しや願望成就ではなく、愛を学ぶため、本当の自分探し、内なる平安を見いだすための手助けになります。もちろん、カルマが重くのしかかり、雁字搦めになって身動きとれないような状況もありますので、ある種の軽減は、どの程度できるかは別にして、大抵の場合必要になるかと思います。

 後述しますが、病気はマインド=心が生み出しているため、導く方がしっかりしていたら、マインドを正すため、自我をなくしていくために、気づきへのアドバイスを与えてくれますし、信頼の上の明け渡しではなく、歪んだ依存の場合は(自分の人生に責任を取りたくないような場合)、それを指摘してくれると思います。また自分で選択して結果を受け入れることの大切さや現象界の意味を、それぞれの学びに応じて伝えてくれると思います。


 私のような仕事していますと、「○○というヒーリングを知っていますか?」とか「○○ヒーリングをどう思いますか?」のような質問をとてもよくされますので、ここに書いておきます。

 ヒーリングには様々なヒーリング法があり、スピリチュアルの学びを始めた方々はネットなどで、あたかも画期的なヒーリングの仕方が宇宙人やマスターから伝えられたというようなことを目にし、興味を引くことがあると思います。逆にそういったヒーリングをたくさん受けてきた人や学んできた人たちの中には、それぞれにそれなりの効果があったものの、結局はヒーリング方法よりも、何かほかに決定的なものがあることに気付くと思います。ヒーリングだけではなくどの分野でもそうですが、同じヒーリングでもそれを行う人によって違いがあり、結局はその人の愛が重要だということに気づきはじめる場合があると思います。実際にはあらゆる次元にある不調和にバランスを取り戻すことができるかが鍵になりますので、真我・愛・普遍意識から行うことができるかどうかということだけが、最終的には重要になります。ですので、テクニック的なことや知識ももちろん大切ですが、ヒーリングの方法自体は何でも良いです。名医があらゆる医療の分野にいるように、あらゆるヒーリングやマッサージなどの分野に一流の人はいますね。そして、究極的には無為自然になります。つまり、ヒーリングという行為をするしないに関わらず、必要なことがその人を通じてただ起こって行きます。赤ちゃんが多くの人たちを癒していくように、自我がいかいに削ぎ落とされているかが大切になります。

 達するところの最高地点は『愛』です。これはスポーツや芸術のように能力ではなく我々の本質ですので、誰でも到達可能です。そしてこの地球においては、愛の表現は無限です。多様性の世界ですので、それぞれの表現が可能です。ですから、何をするかは本当は重要ではなく、愛を表現しているかだけが重要になります。そしてその愛の深さに応じて、能力が目覚めたり、役割が与えられたりしていく場合があります。

 ips細胞でノーベル賞を取った山中教授の発言を見ていますと、人々の役に立ちたいというの奉仕の精神と愛や感謝の念を感じますが、そのような人が関与した場合、必ず愛のエネルギーが入ります。そして嬉しいことには、元々愛の学びを終えてハートが開いている子どもたちが益々増えていきますので、その子どもたちが社会に関与してくれば、必然的に愛のエネルギーの循環が益々増えていき、社会は良い方向に向かうと考えられます。

 余談ですが、天才少女歌手のジャッキー・エヴァンコがテレビのインタビューで、「神様が降りてきた歌わせてくれてるの」と答えましたが、この境地は、「自分が行為者であることを忘れ、すべてを神に捧げよ」という真理の探究者が目指すところを、既にしていることになります。上に書いたように、ヒーリングも同じで、この境地に立つことが最終的には必要になります。




 話を戻しますが、ヒーリングに関しては、病気の正しい認識が必要になります。まず、心=マインドが肉体を生み出し、様々なカルマ・記憶・サンスカーラがソフトとして我々を動かしてしまうということを理解する必要があります。そしてまた新たなエネルギーを生み続け、お釈迦様が言うように、苦しみの輪廻の輪(カルマ)から逃れられなくなります。仏教で言うところの身口意(しんくい)、つまり、行為と言葉と思いが常にエネルギーを生み出します。そこで、宿命的に持っているものの上に、愛ではないエネルギーが上書きされ続け、簡単に言ったら、オーラに不調和を生み出し(学びによっては、アストラル、メンタルなどのように分類していきます)、最終的に物質化します。つまり病気が生み出されます。私の師は『病気は治るのではなく、無くなるんだ』と言っていましたが、オーラの不調が整えられ、その不調を生み出していた心が正されれば、自然と病気は治ることになります。ただし、生まれ持った宿命などの例外もありますし、過去生や先祖的な要因などの潜在意識も関係しますので、我々の顕在意識で納得できないことも多々出てきます。

 そこで、ヒーリングをする方にとって重要なことは、病気を通じて学び、もしくはカルマの清算をしていますので、ヒーリングにおいては、ただ病気を治すことで学びを奪うことにならないように注意し、カウンセリングなどによってその方が愛と許しを学べるように手助けしてあげることが必要になります。

 また、ヒーリングをする場合は信頼関係が必要になりますので、相手の辛い体験などを相手の身になって聞いてあげることはとても必要ですが、時には同情することによって相手の被害者意識を認めてしまい、かえって拡大してしまう場合もあり、とても難しい問題になります。(自分の意識が現実を作っていきますので、被害者だという意識が被害者であり続ける現実を生み出していきます。)

 カウンセリングは相手を見て導き方を変える必要がありますが、例えば一つの例として、相手の話を聞いた後に、
「そういう思いがずっとループ状態で続いてしまうでしょ?それは今のオーラの状態が悲しみのエネルギーに包まれているから、それがある以上、その辛さは続いてしまうんです。だからそういうネガティブな思いを持つことは自然なことで、自分を責める必要はないですよ。とりあえずオーラと、おそらく血がドロドロしているでしょうから体をある程度綺麗にしてから、もう一度色々考えて見ましょうか?」のようにして、被害者の自分や加害者の相手を責めている場合、そこから焦点を自分のオーラへと(ある意味自分では認識できない部分へと)ずらして導いていく場合があります。

 時代的にもますますヒーリングということが必要になり、今現在も様々なヒーリングの教えや学ぶ人たちが増えていくと思います。また新人類の中には圧倒的なヒーリング能力を持った魂たちも目覚め始めてきます。結局ある種の傷ついたエネルギーを誰が愛して光に戻すかということになります。愛というと、恋愛とか家族愛の愛と思いがちですが、本当の愛とは真我のことで、すべての源で、あらゆる創造の土台であり、すべてをつなぐ架け橋です。ヒーラーを目指す方は、どの分野であろうとも、これらのことを参考にしていただけたら幸いです。ヒーリングを受ける方々も、日常の愛と許しの学びを大前提とし、場合によってはヒーリングなどを利用し、この激しい浄化のプロセスをうまく乗り切っていただきたいと思います。