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日本人はご先祖様を神として祀り、そして産土(うぶすな)様・鎮守様を大切に祀って来ました。現代は氏神様・産土様・鎮守様が混同もしくは同一視されている場合がありますので、簡単にご説明いたしますと、一般的には下記のように分類されています。
・氏神様・・・一族の祖霊神または守護神
・産土様・・・その土地に産まれた人たちを守る神様
・鎮守様・・・それぞれの土地を守っている神様
かつては一族が同じ土地に住み、または一生をその土地で過ごすことが当たり前でしたので、現代の我々とは状況が違います。つまり、現代の人の多くはそのような神様がいることすら知らない場合もありますし、自分の産土様を知りたくても分からないといったことがあります。
また、その土地が霊的に封じられている場合もあります。土地が封じられていると何が起こるかと言うと、土地のパワーが減少しますので、そこに住む人たちのパワーも減少していきます。無気力になったり、活気がなくなったりします。霊性の目覚めが進まなかったり支配しやすくなったりするのです。
その他には、時の権力者達が自分達の神様を祀るように通達を出し、神様を代えさせたりもしています。そしてここが大切なことですが、これからの地球の為に神の協議により神様が変わったり、太古の神々が目覚めたり、新たな神々が訪れたりと様々なことが起こっています。つまり名前を知らない神様が鎮座している場合もあります。
しかし大切なのは、神様が誰なのかではなく、我々はその土地を守る神様と深い係わり合いの元、生きている、生かされていると言うことです。どんなにお金があり、ある場所に住みたい、もしくはビジネスをしたいと思っても、その土地の神の許可がなければ願いは叶いません。許可が出ないと言うと厳しいと捉える人がいると思いますが、神は愛故に、必要な学びの場所へ誘うのです。
ですから我々が住んでいる土地、働いている土地は、産土様や鎮守様の許可が出て学びをしていることになります。しかし宇宙の法則により、神は人間の願い、指示がなければ働くことができません。かつては作物の恵みを与え、我々を育て養ってくれる土地の神様に感謝をして収穫物を捧げ、一族や村の平和をお祈りしました。すると神々はその祈りに応え、捧げられた作物に神の愛を込めてくれました。その捧げものを食すことによって、我々は神の愛を取り込むことができました。
特に私は神社で働いていた為実感することですが、神殿に捧げたお酒は美味しくなります。神の光・愛で満たされるからです。
それではここで、ご先祖様と産土様(産土様と鎮守様は係わり合いがあると言われています。例えば生まれた土地の神社と今住んでいる神社が同じご祭神の場合があるように)との関係を霊的修行と言う観点から見て行きましょう。
日本に古来から伝わる行法に十種神宝御法があります。この教えは天皇を天照太神(神人合一)に導く行体系です。十段階のステップを経て神となるのですが、その始めの段階でお迎えする神様に、我々にとって大切なヒントがあると思います。その神様は天津神・国津神・ご先祖様・産土様です。
話は逸れますがこれらの神様から、誤って伝えられている常識が一つ暴き出されます。それは『天津神と国津神は仲が悪いから一緒に祀ってはいけない』という教えです。この誤りは時の権力者達が自分達を天津神系とし、出雲系を国津神として自分達が出雲より上であると、古事記や日本書紀の編纂の際に神話の書き換えをしたことも一つの要因でしょうし、追いやられた出雲系としては自分達の神様と一緒にお祀りしたくないなどの思いもあったでしょう。
ただ本来は、国津神とは神人合一をした者のことであり、天津神が地球を守る為に肉体を持って顕現したら国津神になります。言霊的に言えば、『つ』とは『所の』と言う意味ですので、国津神とは国(大きく捉えれば地球)の神ということです。
また、大祓祝詞は浄化のプロセスを語っていますが、そこにはしっかりと『天津神は天の磐戸を押開き 国津神は高山短山のいほりをかき別けて・・・』と天津神と国津神の云わば協力体制が書かれています。
話を戻しますが、霊的修行の始めにご先祖様と産土様をお迎えするということは、日本という国にとって特に大切なことであることが分かります。十種神宝御法では分かりやすく表現しますと、ご先祖様もお迎えして、一緒に修行をしていきます。ご先祖様の因縁を肉体を持った人を通して解消するという過程を通らなくてはなりませんし、これをしないと先に進めない場合が多いのです。その際、産土様が見守り、手を貸してくれます。そしてこの行法の中で、人間はご先祖様や産土様との係わり合いによって、誰にも教わっていないにもかかわらず必ず誰しも同じ印(ポーズ)を取ります。まさに、人体の神秘ですね。
遠方の聖地をお参りすることも大切で必要なことですが、ご先祖様と産土様・鎮守様との関係がとても大切なものであることが少しでもご理解して頂けたらと思います。 ライトワーカーと呼ばれるものたちは聖地の浄化や活性化をしていきますが、本当の意味でその土地を活性化していくのはその土地に住む人々です。そしてその土地を守る神々との交流が深まるにつれて、様々な変化が訪れるでしょう。