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神社参拝

 神様は一体どのような願いを叶えてくれるのでしょうか?また、どのようなお祈りの仕方が、本来の姿なのでしょうか?

 例えば、選挙が近づくと必勝祈願に立候補者が来ます。定員3人の町会議員選挙に5人の立候補者が必勝祈願に来ました。2人は間違いなく落選します。神様は3人の願いだけを聞いて、2人の願いは無視するのでしょうか?

 また受験が近づくと、ご両親が受験生を連れて来ます。親は奮発して祈願料1万円を出して、「この子を合格させてください。どうか、○○大学に受かりますように、神様お願いします」とお祈りします。

 もし人間の世界で、お金を出して選挙当選を頼んだら、大学合格を頼んだらどうなるのでしょうか?
伯家神道で免許皆伝を受けた井上正鐡は『それは賄賂と同じことだ。』とはっきり伝えております。『人間の世界でも嫌われることを、どうして神様はするのだろうか?』と。

 神様は、人間の望みを全て叶えることはありません。特に犠牲者(一人が当選する為に、一人が落選する事)が出るようなお願いは一切聞きません。神様は人間が成長してくれることを望んでいるのです。この世の中が平和で楽しくなることを望んでいるのです。人間が愛に目覚め、世の中の役に立つことをしてくれることを望んでいるのです。
ですから選挙の時のお祈りの仕方は、

「この町にとって、この町に住む人々、この町を訪れる全ての人たちにとって、最高にして最善のことがなされますように、人々を守り導き給え。神の意志がなされますように。私は神の意志に叶うように働きます。」
のように、選挙に当選するかどうかではなく、世の中の為になるお祈りであり、その事に対する自らの誓いです。 

 受験に際してのお祈りも、
「子供の成長にとって最も相応しい状況に導いてください。」
という祈り方です。人には理解できないことがたくさんあります。それは魂の契約に関する出会いだったり、過去生に関する出来事だったりです。希望の大学に行けなかったけど、そこで一生の師と出会ったとか、初めて会った気がしないような友人に会ったとか、恋人に会ったとか、落ちた悔しさから「今に見てろ」と努力して、今は立派な社長になった、などという話はいくらでもあるのです。「しかし、あそこの大学に行っていたらもっと良いことが・・・」などというのは欲に過ぎません。人は最も成長に相応しい場所にいるのです。今いる場所が完璧なのです。

 これらの願いとは違い、安産祈願、初宮、七五三、地鎮祭のような祈願は非常に有効です。これらの祈願の時には、神主として接してみて、純粋な神様の祝福を感じます。

 ですからこれからは、神社を自分だけの為に望みを訴える場所ではなく、神々や多くの人たちによって生かされていることに感謝をする場として、また全ての人々のための祈りの場として使って頂きたいと思います。神社仏閣はそのために相応しい場所、人間で言えばツボに位置しています。
そして、その場所から愛の波動を、調和の波動を、喜びの波動を、平和の波動を送って下さい。そうすると、神々や仏様、または高次元の存在たちが喜んで、最も相応しいようにそのエネルギーを必要な場所へ、必要な人たちへ送ってくれます。そうすると、結果的にそれは自分に帰ってきます。それが宇宙の法則です。

 ドイツの詩人ゲーテはその事に気付いていました。だから彼はこう言ったのです。

『与えられたかったら、まず与えよ。』